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ひぐらしメモ

京都の小さな建築屋さん「日暮手傳舎」の日々です。
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マンションが京都をつくる?

CIMG7964.JPG明日から学校は冬休みです!北は北海道、南は九州からやってきている学生さんたちにとっては、お正月は久しぶりに実家に帰れる!という人も多いのでしょう。私は12月の、年末のそわそわした雰囲気がとても好きでわくわくするのですが、そわそわついでに早く年賀状を出さないと年が明けてしまいますね。そわそわ。

26日の午前中~よしやまちの大掃除・障子貼り替え大会をしようと思っています!我こそは障子貼り名人!と思われる方、白い障子が好きな方、いっちょやったろうと思う方は是非是非よろしくご参加ください。

ところで今朝の京都新聞に、"「京都新景観法」が業界から不満噴出"との記事が載っていました。やっと京都の意識が変わろうとしている今ですが、今の素案は特に不動産業界や広告業界が大きな影響をうけるものです。危機に気付いたのが遅かったせいか、一刻も早く新景観法をスタートさせたい京都市と、「こんな素案では受け入れられない、もっとゆっくり考えて」という業界が対抗しています。京都の人には京都はどうなっても京都やわという安心がどこかにあったのではないでしょうか?いつの時代も人々を惹きつけた京都は、いまや名前だけになりつつあり、修学旅行生が「なんか京都ってうちの地元と同じやなぁ」と言いながらバスの車窓から町並を眺めています。

CIMG7662.JPG近頃町を歩くたび見つける、町家に張られた「建築計画:共同住宅(マンション)」の看板。気にしてしまっているので目につくようになったのかどうかは分かりませんが、その数の多さ、町の風景となっていた木造建築が跡形も無くなっていくスピードの速さにはおそろしさを感じます。痛みも無く、漆喰も塗ったばかりのように白く、まだまだ現役だろうというような建物までマンション計画が貼っている、こんなにもあっけないのかと思ってしまいました。マンションが悪いというわけではないです(共同住宅の意義はとてもいいものだと思います)が、私は「人」を感じる建物を建ててほしいと思っています。そこに人が暮らしているという気配に、安心感が生まれ、町が生きていると思える、昔ながらの建物にはそういう「人の跡」を蓄積していく力があると思うのです。町家がひとつひとつ消えていくと、京都の大事な物、歴史や、思い出や、威厳や、あたたかさや、灯りが、ぽつぽつと消えていくような思いがします。マンションを建てるとしても、冷たくて自分勝手なあの外観は、どうにかならないものでしょうか。住まいの形は暮らし方にも影響していくでしょう。町家がどんどんマンションに建てかわる時代になりました。いつかマンションがどんどん潰されて町家に建て変わるような時代が来るでしょうか?

・・・なんだかふつふつと考えてしまいます。不満を言うのは易し、意見を言うのはなかなか難しいのですが、新景観法はまだ素案ですから、多くの人の意見をぶつけあって、こねてのばして練り上げて、今のこの状況を少しずつでも変えていかなければと思います。もうすぐ2007年、京都は転換期を迎えています。

都市景観課ホームページ→www.city.kyoto.jp/tokei/keikan/

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